さて、私たち日本郵政グループ労働組合も去る3月12日に春闘交渉を妥結・整理しました。私たちが要求した月例賃金の引上げ(ベースアップ)や初任給改善、一般職の処遇改善は実現できなかったものの、定期昇給の実施や昨年並みの一時金を確保することができました。
組合員のみなさんには、初任給改善や一般職の処遇改善など若年層組合員への処遇改善につながらなかったことに落胆した方もいらっしゃるかもしれませんが、かんぽ商品の不適正販売問題やマイナス金利による(株)ゆうちょ銀行の経営状況の悪化に加え、新型コロナウイルス感染拡大による経済状況の悪化による株価の値下がりなど悪条件が重なる中においても労働条件は昨年並みを確保した春闘交渉は評価に値すると思います。
また、このような交渉結果を導き出したのは、中央本部の交渉力はもとより、それを下支えする現場組合員のみなさんやご家族の署名、新型コロナウイルス感染防止で様々な集まりが中断せざるを得ない中においても各支部が創意工夫して小規模の集会を行って春闘交渉を盛り上げていただいた結果であると受け止めています。現場で様々な取り組みにご参加いただいた組合員のみなさん、ご家族のみなさんに心から感謝を申し上げる次第です。
前回の挨拶でも申し上げましたが、逆境の中にあっても要求書を提出し、私たちの労働条件を維持することができたのは、JP労組という労働組合があってこそであり、そこに集いともに行動する仲間が存在したからであります。
春闘署名は、最終集約で33,001枚(83.73%)、78,920筆の組合員とご家族の切実な思いを春闘交渉の場に届けることができ、大きな力となりました。今後とも組合員はじめ、ご家族のみなさん、そして職域を離れても退職者の会会員としてJP労組の運動に関わりを持っていただくようお願いするところです。
桜が咲くというのに新型コロナウイルス感染は終息しそうにありませんし、経済の行方も心配です。職場は年度末業務の繁忙が続いていると思います。厳しい環境下ですが、長年郵便局のファンとしてご愛顧いただいたお客様の信頼を取り戻すため、果たすべき職務をしっかりと果たし、来るべき時を待ちましょう。
近畿地方本部は組合員の先頭に立ち、しっかりと労働組合としての役割を果たす所存です。みなさん、ともに頑張りましょう。
2020年3月
日本郵政グループ労働組合
近畿地方本部
執行委員長 岡田 陽平