委員長あいさつ

Greetings from the chairman
組合員のみなさまへ 2020年7月
梅雨空が続き、天候がすっきりしない日が続いておりますが、組合員のみなさんにおかれては、お変わりなくお過ごしのことと思います。2020年も半年が過ぎて折り返しとなった訳ですが、今年の前半は、新型コロナ・ウイルス感染症対策で私たちの働き方も大きく影響を受けた半年でした。組合員のみなさんの大変なご努力で、政府が国民にむけて配布した布製マスクもようやくすべて配布できましたし、特別給付金申請書類も無事に対象となる世帯すべてへの配布が完了しました。郵政民営化から早や13年を迎えようとしていますが、世界共通の公共インフラである郵便を支えているのは私たちJP労組組合員だということを再認識した思いであります。

新型コロナ・ウイルス感染症も一時期のような猛威はなくなったとはいえ、相変わらず東京を中心に感染者が出ています。世界的には、累計感染者は1,000万人を超え、死者も50万人を超えており、中南米やインド、アフリカ等で感染者が増加しています。中南米やインド等でも感染が広まっているとおり、従来のインフルエンザのように暑い気候になれば収まるものではないようで、日本も東京の感染者増が示す通り、従来の手洗いやマスク着用、三密防止等の感染防止策を怠ることなく続ける必要があると考えています。私たちの仕事の場合、特に屋外作業が中心となる郵便配達は、今までも熱中症に気を付けて作業をされていたと思いますが、今年は特にマスクを着用しての作業となることから今まで以上に熱中症予防にお気を付けいただきたいと思います。ちなみに厚生労働省のホームページでは、「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイントとして、高温多湿の環境下におけるマスク着用は、熱中症のリスクが高くなるおそれがあるため、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、マスクをはずすよう推奨されています(※)。地方本部には、コロナ対策の安全配慮について、管理者個々の認識が不十分という意見が寄せられていることから経営側に対して認識の共有を徹底させるよう申し入れを行う予定です。

新型コロナ・ウイルス感染症という厄災が世界中で猛威を振るっている今、「利他主義」という考え方が見直され、広まりつつあります。ミッテラン政権以降、フランスの歴代政権を支えてきた思想家のジャック・アタリ氏は、先日のETV特集で「パンデミックと言う深刻な危機に直面した今こそ『他者のために生きる』という人間の本質に立ち返らねばならない。」と他人を思いやる「利他主義」が必要と説いていました。例えばマスクを例にした場合、私たちは自身のくしゃみなどによる飛沫が他の人にかからないようにマスクを着用しますが、この考え方が広がれば、他の人がマスクをし、結果として自分にも飛沫感染防止の恩恵が受けられるというものです。
世界のリーダーたちが「自国第一主義」で内向きの政策を取る今こそ、お聞かせしたい言葉ですが、労働運動も困っている組合員のために他の組合員が行動を起こすという点では「利他主義」の考え方に通じるものがあると思います。

私たちのJP共済活動も災害や怪我、病気等で困っている組合員を助けるためにみんなで少しずつお金を出し合っていますが、万が一の災難が自分に降りかかった時には、見舞金や給付金という形で仲間に助けてもらうことになります。運動を支える人が多ければ多いほど、多くの人を救うことになります。だからこそ、労働組合は組織拡大に取り組むのです。新型コロナ・ウイルスの影響や経済の低迷でみんな生活にゆとりがなくなりつつありますが、こんな時こそ、仲間を思いやる、他の人を思いやる心を大切にする運動をJP労組近畿地方本部はめざしたいと思っています。

暑さもこれからが本番です。みなさん、体調管理に気をつけて、体調がおかしい時は、職場の仲間に一声かけて、無理をせずに休みましょう。
また、体調のすぐれない仲間を見つけた時は一声かけてあげましょう。
仕事も大切ですが、まず、自分の体が一番大事です。

厚生労働省のホームページ
2020年7月
日本郵政グループ労働組合
近畿地方本部
執行委員長 岡田 陽平

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