今年度の年末始業務繁忙計画によると年賀状の配達総数は昨年比約95%、ゆうパック等小荷物の配達総数は昨年比約97%と予想されています。年賀状は年々減少傾向にあることから約5%の減少を見込んでいるところですが、小荷物はこの間の料金適正化により昨年より引き受け総数が減少すると見込まれています。減少を見込んでいるといっても平常月よりも引受や配達が多くなることに変わりなく、日没も冬至にむけて日に日に早くなることからも屋外での夜間作業が多くなることや師走となり誰もが気ぜわしくなることからくれぐれも安全運転にお気を付けください。焦りは禁物です。忙しい毎日でも基本動作を丁寧にし、事故に遭うぐらいなら時間内に無理やり仕事を終えなくてもよいぐらいの割り切りも必要かと思います。
さて、今月10日は世界人権デーです。これは第二次世界大戦では、特定の人種の迫害、大量虐殺など、人権侵害、人権抑圧が横行したことの反省の上に国際連合は1948年12月10日の第3回総会において、「すべての人民とすべての国とが達成すべき共通の基準」として世界人権宣言を採択しました。今年は、世界人権宣言採択から70周年の節目の年となります。
そして、その後の第5回総会において12月10日を世界人権デーとして加盟国などに人権思想の啓発のための行事を実施するように呼びかけています。我が国では、この12月10日を最終日とする前一週間を人権週間と定め、全国的に啓発活動を展開し、広く国民に人権尊重思想の普及高揚を呼びかけています。
このように人権宣言が採択され70年という長い月日が経ったにもかかわらず、地球上からは暴力や戦争、略奪など人権を蹂躙するできごとが消えることなく続いていますし、ベルリンの壁崩壊以降に急激に進んだかに見えたEUの統合のように人類が力を合わせて国境も民族の垣根も取っ払うという営みは、米国第一主義や超大国の覇権主義によってもろくも崩れ去ったかのようです。
我が国においては、毎日といっていいほど、子供の虐待についてのニュースが報道され、ネット上での悪質な差別書き込みが繰り広げられ、政治家すらも分断を煽り続けるという状況です。
この状況を少しでも改善するためには、私たちJP労組をはじめとする連合の仲間や働くもの同士が連帯し、差別や人権侵害は許さないという機運を職場や家庭から作り上げ、地域全体を巻き込む取り組みが必要であると考えます。JP労組近畿の人権講演会は11月に約200名近い組合員の皆さんが参加されて終えましたが、これからも各職場で人権についての学習を繰り返し行い、すべての組合員・家族が人権感覚を身に着ける必要があります。本人権週間を機会として職場や家庭で差別や人権について語り合ってみてはいかがでしょうか。
これから寒さも本番です。お互いに体調管理に気を付けて、一年で一番忙しい時期を無事に乗り切り、良い2020年を迎えましょう。
2019年12月
日本郵政グループ労働組合
近畿地方本部
執行委員長 岡田 陽平